東京都内屈指のものづくりの街すみだが、実は世界有数の豚革の産地であるということは一般的にあまり知られていません。
すみだで豚革がつくられるようになったのは明治時代末期頃。
関東圏で育てられた食用豚から採れる原皮を利用するため、特に木下川(きねがわ)エリアになめし業者が集中するようになりました。現在では国産豚革のほとんどが墨田区で生産されており、海外への輸出も行なっています。
私たちTRINUSと豚革の出会いは、東急ハンズ様と共同運営する「watote(ワトテ)」での、約70年間革と向き合い続けるすみだのタンナー「ティグレ」さんの取材の場でした。
本革の代名詞的存在である牛革などと比べると認知度が低く、安物扱いされることもある豚革ですが、他の皮革にはない特徴がいくつもあります。
そしてその魅力は、効率重視の大量生産とは違う、ひとつひとつのものや消費と向き合うきっかけとなる可能性を秘めていました。
コメント